うろ覚えがダメな理由ワースト6
うろ覚え メトロが心をつないでく。
この一年、ひそかに地味にラクガキにハマっております。
子供の頃のわたしは教科書の隅から隅までラクガキしてるタイプでした。
偉人の肖像に手を加えるのはもちろん、パラパラ漫画も、もちろん。ページの余白はラクガキで埋め尽くします。
この頃、テストはさっさと答えを書いて終わらせ、見直しなんか一切せずに残り時間ぜんぶ、答案用紙の裏ぜんぶ、ラクガキ。
鉛筆と消しゴムが大活躍した楽しい時間として記憶に残ってます。
いつもそんなことしてて先生もよく注意しなかったなぁ。
時代かな。
やがてラクガキは減り、わたしは大人になり。
仕事をし、そして子を産み。
予想外のラクガキとの再会。
人生はおもしろい。
精いっぱいのアンパンマン。こしあん設定。
鼻水をふきふき、なつみセレブ。やわらかさが最高。
11ヶ月おめでとうオムツ。全然たいしたことないラクガキ、ってとこがイイ。
おっ、なつみから伝言。
教科書に載ってた山村暮鳥の詩をうろ覚えで引用したアンサーリリック。
あとで詩を調べ直したら暮鳥の表現があまりに素晴らしく己の浅さを恥じる。
なつみが生まれて、NICUに通うことになり、母乳フリージングパックや、マーゲンテープにちまちまラクガキしはじめたところから始まり、
油性ペンをいっぽん、持ち込ませてもらって鼻歌まじりでラクガキの日々を送ってます。
所詮、チラシの裏にでも描いとけよって程度のラクガキ。
上手いも下手もないわたしのラクガキ。
自由にのびのびラクガキするのがとても気持ちよくて、病院通いに思いがけない楽しみがプラスされました。
プラカップもオムツもティッシュ箱もすぐ入れ替わって消えてくので、カタチが残らないところも好き。
カーネーションって花びらがくしゃくしゃしてたっけね…。
親子イカ。親は長い手脚をぐるりカップ一周。
BAR 明美 ならぬ、BARアザラシ美。朝方になるとヒゲがポツポツしてくるのヨ。
フクロウ、みみずく?こんなかんじ?
甥っ子はフクロウがすきで姪っ子はとり組で傘マークが目印なんだって。
院外でもスキマあればかきかき。
もりのいきもの。すぐ木を描いちゃう。
ラクガキくらいでなにをそんなに語るのか?って感じですよね。
たかがラクガキ、されどラクガキ。
こんなに、こんなにも自由に心から自由に、好き勝手にしかもたくさんのラクガキをするなんて子どもの頃以来の経験。
ラクガキ楽しいなぁ。
素直に気持ちよく気のむくまま。たったそれだけなんですけどそういうことって大人になると意外と少なくてね。
目の前がまっくらだったり頭の中がいっぱいだったり涙で顔を水だらけにしたりしながらも
こういう楽しみを見つけること、こういうスキマを楽しめるってことはココロにとってとても大切。
なつみ、オペの日。大切なバラと王子さまの日常。
カップ片手に油性ペンをさかさか走らせながらそう感じました。
人生って、思いもよらない出来事があるけど出来事は出来事。
それをどう捉えてどう過ごすか?
つまるところ、人生の意味ってそれに尽きるんだよなぁ…
そんなことをラクガキから考える今日この頃なのでした。